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ホンダ・ステップワゴン

恋愛と子供

 新しいステップワゴンにさっそく乗ってみました。クルマは確かに良く出来てて細 かいとこが格段によくなってる。例えば回転半径の小ささ、インパネシフトの使いや すさ、シートアレンジメントのよさ、走りのしっかり感、エンジンのパワー向上、ぱっと見に新しいデザインなどいいところはいっぱいあるんだけど、そうは言っても 本質は旧型通り。それはそれで大変いいんだけど、わかったことがあります。それは「子供は楽しい」ってこと。

 最近、気づいてきたけど、子供って楽しいんだよね。昔は子連れのファミリーみるたび、「たいへんそうだなぁ」としかおもわなかったんだけどそうじゃない。俺の持論なんだけど、高度成長の時代と違い、今の日本にはウワベはともかく、本格的に楽しいことってのは少なくて、それは流行歌をみればわかる。昔は戦争の事とか人生論的な歌があったけどいまはほぼなく、結論から言っちゃうとネタは恋愛しかない。それは今の日本がすべからくそういうものでしかカタルシスというか、本質的な快感が得られないからと思ってたけどそうじゃない。「子供」。これは根源的に楽しいものなのだ。

 で、話は戻るけど、ステップワゴンの求心力の根本はそこにある。「子供は楽しい」。だから独身の子供ギライにはステップワゴンが売れるのが全然わからないと思うけど、子供好きにとってみればこれほど楽しいクルマもない。極論を言えば、安くて、広くて、使いやすくて、安全な"だけ”のクルマ。これは結構、日本にとってはスゴイ存在なんだと思う。

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プロフィール

バラエティ自動車ジャーナリスト
小沢コージ

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中のバラエティ自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『CAR SENSOR』『日経トレンディネット』『carview』など連載多数。一時はTOKYO MX「アンダーステア」でメインパーソナリティ、現在NACK5「おとこラジオ」に時折ゲスト出演。クルマ以外の著作も多く、今年1月にはロンドン五輪のトビウオジャパンを取材した「つながる心」(集英社)を編集、時計分野でも『時計BEGIN』にて連載中。最近、上海オフィスも完成し、中国進出中!!
愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ&ホンダ・エディックス&トヨタiQ。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

小沢コージの単行本


『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』
(宝島社 13年5月)


『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』
(集英社 13年1月)


『クルマ界のすごい12人』
(新潮社 08年6月)


『国産車の愛し方』
(小学館 07年2月)


『力説自動車』
(小学館 06年春)


『小沢コージのクルマ苑』
(ロコモーションパブリッシング 05年秋)


『愛のクルマバカ列伝』(右)
(講談社/三推社 99年冬)


『クルマ選びのハッピー&ブルー』
(アスペクト 98年春)

小沢コージの現在の連載

ベストカー/三推社
愛のクルマバカ列伝
ENGINE/新潮社
日本自動車永代蔵
LAPITA/小学館
輸入車の愛し方
時計Begin/世界文化社
時計中毒の人々
宝島/宝島社
山内一典×小沢コージのクルマミシュラン
smart/宝島社
GO! SMART CARS GO!
週刊プレイボーイ/集英社
俺車
TranScooter/ニューズ出版
バイク異能人の作り方
FORM/ニューズ出版
クルマはスポーツウェアだ!
webCG/二玄社
小沢コージの勢いまかせ!!
nikkeibp.jp/日経BP社
小沢コージのアンチエイジングカー
バツラジ/TBSラジオ
木曜日:男のモノいじり!

小沢コージの不定期寄稿誌

過去、扶桑社『週刊SPA!』、小学館『ビックコミックスピリッツ』、文芸春秋『NUMBER 』、主婦と生活社『LEON』、世界文化社『BIGIN』、光文社『週刊DIAS』などに寄稿。またやるかも?