『駐在員パワー』のスゴさ
台湾では某メーカーさんの工場取材に行ったわけだけど、物作りよりなにより一番面白かったのが駐在員パワーだ。なんちゅーかなぁ、ある種、山師的感覚で独特の「サラリーマン王様」気分を楽しんでらっしゃるわけ。
一番印象的だったのが現地販売会社の○長さん。日本の本社に戻れば役員になれるかなれないか、もしや本部長待遇なのかもしれない。でもね。現地に行けばほとんど「王様」。だってさ。住んでる所は家賃月ン10万でたぶんペントハウス・クラス。クルマはセルシオでもちろん運転手つき。給料は貨幣価値を考えれば何倍にもなるし、手当てもつく。お手伝いさんもつくのかもしれない。
工場はそれほど大きいわけじゃなくても、台湾じゃデカいし、付合う相手は国の代表クラスだったり、超お金持ちだったり。パーティも多いし、お付き合いも多い。外務省の役人じゃないけど、日本の大メーカーから海外の小さな国へ派遣される人ってのは、日本の国力の恩恵を十二分にうけることになる。ある種の「円高差益」っていうんですか? 日本では一介のサラリーマンでも、無効に行けば王様か貴族待遇。不思議な格上げがなされるのだ。
「ハッキリ言ってモテます」って言ってました。同時に「勘違いしないようにしてます」とも。道誤っちゃう人もいるんだそうな。現地の女とモメて会社に殴り込まれたり、最悪の場合、○×されたり。これはこないだT社の役員さんに言ってたな。
「最初にレクチャーを受けます。貴方がモテるんじゃありません。名刺がモテるんですって(笑)」。うーむ、出世も大変である。
ただ、大抵の現地駐在員は頭がいいから、みなさん器用に使い分けてらっしゃる。なんちゅーか、ほとんどプロ。結構、シビれる世界でした。