ジダンでジーコを回想す
それからもう一つ。ジダン退場で、昔Jリーグの前期、後期のチャンピオンを決める試合、当時、鹿島アントラーズのジーコがツバをはいた事件を思い出した。
あれはPKで、怒りが思わず態度に出た。まるでこの間のジダンと同じように、負けず嫌いが突如出た瞬間だった。審判への怒り(たしか…)と、選手に対する怒りという点で微妙に異なるが、どちらも人格者のスーパースターの驚くべき行為という点で似ている。
俺はどっちも好きだった。結構、感動した。
そこまでして勝ちたいのか…。ジダンの場合、ちょっと違うが相当な負けん気が眠っていることには違いない。結局、天才は常に燃えるような闘争心の中で葛藤しているのだ。
ある意味、今ワールドカップのベストシーン。確かにフェアプレイは大事だ。でも、フェアプレイだけで世界は動かせない。あの後、PKで勝ったら、「ジダン、最後の賭けに勝つ!」など言われてるはずだ。