シグネットの功罪
先日都内で初めてアストンマーティンの生シグネット見ました。結構感激モンで、約3年前に鳴り物入りで販売スタート、日本にも2年ほど前に入ったが、一説によればグローバルでたった150台弱しか売れなかった幻のプレミアムマイクロ!
「ブランド力を高く評価しすぎた」とか「値付けが高すぎた」とか、今さらいろいろ粗探しする人はいますが、それでも私は結構ナイストライだったと考えております。
考え様によっちゃ、ベントレーコンチネンタルGTだって、VWフェートンに英国高級車風ガワを付け加えたもんでしょ? 確かにシグネットはトヨタIQから鉄板もエンジンも足回りも代えてないって割り切りぶりが驚異だったけど、iQの個性に注目した着眼点は本物だと思う。
個人的にも乗ってるからわかるけど、あの運転感覚のユニークさって他にない。元祖とも言えるスマートを超えてる点もあって、まさしく走るコーヒーカップ。もうちょっとアストンテイストを加えるべきだったとは思うが、「これで十分」と考えた気持ちはわからんでもない。
もしやセレクトショップとしてのアストンマーティンブランド効果もあるかもしれないからだ。もちろん約3倍の値付けはなんだとは思うが、「これで十分」と割り切るところは、日本にはないもの。日本の高級ブランドは逆にヤリ過ぎて個性や特長が見えなくなる部分も多く、そこが美点と言えば美点だが、高級車は足し算だけでなく、引き算も重要だと思う。
シグネットの割り切り、案外学ぶべきところもあるのでは?